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月刊がん もっといい日Web版

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『週刊がん もっといい日』編集部(株式会社日本医療情報出版)
TEL.03-5688-7816
FAX.03-5688-7803




週刊がん もっといい日
2007年Vol.80
10月19日更新


Vol.80号の目次 『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道からのメッセージ

@治療最前線
肝がんでの実績を腎がん治療に応用
ラジオ波焼灼術で生存率とQOLを向上

取材協力:関東中央病院(東京・世田谷区)石坂和博副院長兼泌尿器科部長

Aがん患者さんからの投稿エッセイ
『さっちゃんのがん物語』「がんは人生の軌道修正の切り札、チャンスなのだから・・・」
───佐藤幸代
第7回目『ステージVの食道ガン〜治療まで・・・国立がんセンター入院』

07年10月12日更新内容 全記事はこちら

ガーデニングやペット用品などを手がけるアイリスオーヤマがサポートした
画像検診クリニックがオープン

この9月、仙台に新しく画像検診クリニックがオープンしました。最新鋭のPET/CT,MRIを導入し、専門医療スタッフによるハイレベル診断の提供を目指した施設で、平日、仕事の関係で時間が取れない人たちのために土、日曜、祝日の検診も可能です。
この画像検診クリニックは、本欄で紹介しましたが、ガーデニングやペットとの暮らしなど、豊な生活へのアメニティーを追求するアイリスオーヤマが、CSR(企業の社会貢献)の一環としてサポート、建物と機器などを提供しました。
「高齢社会を迎えた今、豊な生活を送るうえで一番の関心は"健康“。しかし高齢者の半数は、がんで死亡する状況にもかかわらず、がん検診の受診率は低迷しています。画像検診クリニックが、暮らしに安心と健康を提供する新たな生活のアメニティーになると確信している・・・」(アイリスオーヤマの大山健太郎代表取締役)
「誰でも安心して気軽にがん検診受けられるよう、最新の画像検診機器を導入しました。また、がん発見・治療の研究機関として著名な米国テキサス代のMDアンダーソンがんセンターとも提携するなど、より高度な検診技術の実施を目指しています」(同クリニックの伊藤正敏院長)
 仙台画像検診クリニックについて詳しくは、次号で紹介いたします。
 さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように・・・。

『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道

☆☆☆「週刊がん もっといい日」VOL.80☆☆☆




石坂和博副院長
治療最前線

肝がんでの実績を腎がん治療に応用
ラジオ波焼灼術で生存率とQOLを向上


取材協力:関東中央病院(東京・世田谷区)石坂和博副院長兼泌尿器科部長

《石坂和博氏プロフィール》

1958年長野市生まれ。83年東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大泌尿器科医員、厚生連土浦協同病院、帝京大学医学部附属溝口病院、米ピッツバーグ大学附属モンテフィア病院リサーチフェロー、東京医科歯科大泌尿器科講師等を経て、2001年より関東中央病院泌尿器科部長。07年より現職。現在東京医科歯科大医学部臨床教授を兼任。

このコーナーでも、たびたび取り上げてきたラジオ波焼灼術。肝がん治療では、すでにスタンダードな治療法として広く導入が進んでいるが、これを腎がん治療に応用して治療成績を高めているのが、今回紹介する石坂和博医師(関東中央病院副院長兼泌尿器科部長)だ。すでに海外では、腎がん治療におけるラジオ波焼灼術の有効性を示す報告が相次いで示され、日本でもその普及が待たれるところだが、従来が腎臓肝臓内科の領域である治療法だけに、とくに日本の医療界においてその傾向が強い診療科ごとのセクショナリズムが、この治療法の泌尿器科での導入に歯止めをかける形となっている点は否めない。しかし石坂医師ら関東中央病院の医療チームは、診断と術後のフォローは泌尿器科で行うものの、焼灼術そのものは、肝がん治療でのテクニックを持つ腎臓内科の協力を得て、安全性を担保した臨床導入を実践している。


■外科的手術の術式の一つとして注目度の高い治療法

がんのある部位に、直径2muほどの電極を刺し、そこに「ラジオ波」とよばれる電流を流すことで、その組織そのものを焼いてしまう――というのが、ラジオ波焼灼術。組織そのものが火傷状態になるため、がん細胞も壊死するというもので、術後、壊死した組織が硬く硬直することから「ラジオ波凝固術」という別名もある。通常は、内科的治療法とされるが、本欄9月21日号でも紹介した、横浜の上白根病院院長の高橋誠医師のように、外科的手術の術式の一つとして選択する医師も出てきており、きわめて注目度の高い治療法と言える。
 石坂医師が、腎がん治療にラジオ波焼灼術を初めて導入したのは2004年のこと。それまで同院では、肝がん治療でラジオ波を用いた治療を行っており、そこでの実績と海外での報告を勘案して腎がん治療への導入に踏み切った。
 これまで、同院で腎がんに対するラジオ波焼灼術の症例は25例。決して多いとは言えないが、その背景には適応症例の基準の高さが存在する。
「腎がん治療における第一選択は、あくまで切除。したがって腎がん治療においてラジオ波を選ぶには、年齢的に手術が難しい、片側の腎臓が摘出済み、がんの大きさが直径3cm0以下といった基準をクリアしなければなりません。また、がんの部位によっては、ラジオ波を当てることで瘻孔(ろうこう=本来の尿の出口ではない部分に穴があいて尿が外に漏れ出してしまう状態)を引き起こしたり、静脈の近くにがんがあるときなどは、血流の影響でラジオ波の熱が伝わりにくくなって、不完全な焼灼になるなどのリスクもあるので、基本的に適応から外れます」。


■施術翌日から普通食や入浴も可能で4日間で退院できる

 腎がんに対するラジオ波焼灼術は、硬膜外麻酔下で行うことを基本とする。これは肝がんの場合に局所麻酔で行うのと同様で、患者は意識がある状態での治療となるが、「患者が恐がるような場合は全身麻酔で行うこともある」(石坂医師)。
 超音波画像で、がんの部位を確認しながら電極を刺していく。アメリカなどでは、CTやMRIの画像を見ながら穿刺するケースが一般的だが、日本の泌尿器科医は、他の疾患の治療でも超音波画像による穿刺をすることが多いので、決して困難な技術ではないという。
 また場合によっては、小切開して直接電極をがんに当てて電流を流すこともあるが、あくまで経皮的穿刺が困難な場合の手段である。
電流量は、60ワットから1分ごとに10〜20ワットずつ上昇させて、最終的には120ワットまで上げていく。ただし、このとき重要なのは流す電流量ではなく、術後の患部組織内温度が60度以上になること。その微調整が難しく、またこの治療の成否を分けるカギでもある。
 施術時間は、平均30分。痛みはないが人によっては、「熱さ」を訴えることがある。
「肝臓でのラジオ波治療では、こうした訴えはないので腎臓特有の現象。腎臓自体の熱さもあれば、腎臓の近くにある横隔膜が熱を感じることで、首や肩などが熱く感じる人もいる」(石坂医師)。
 それでも、4日で退院できるという簡便性は、この治療の大きなメリットでもある。施術翌日から普通食や入浴も可能で、手術と比べるとQOLの高さは際立っていると言えよう。



■将来的に腎がん治療の3〜4割に適用される可能性がある


 腎がんに対して初めてラジオ波が当てられたのは、1997年。しかし実際に、世界中の泌尿器科医に腎がんに対するラジオ波の有効性が知れ渡ったのは、2003年にアメリカで発表されたレポートがきっかけとなった。実質的な歴史は、わずか4年ほどの新しい治療法と言える。
 それだけに、この揺籃期に不用意な事故を起こすことは、腎がん治療の将来を考えたうえでも望ましいことではなく、石坂医師ら関東中央病院の慎重な対応ぶりは、もっともであり評価されよう。そうした理由から、現状ではまだ25例と数は少ないが、石坂医師は「将来的に腎がん治療の3〜4割にこの治療法が適用される可能性はある」と今後に期待を寄せる。
 腎がんの術後転移が起きるのは、「3年以内」が最も多く、また術後15年経って転移したというケースもあり、長期的なフォローアップが重要となり、その点、この治療法は、歴史が浅いだけに効果は未知数だ。しかし石坂医師は、「実感として手ごたえを感じる」と言い、将来には明るい展望が持っている。
「今後10年間の成績が楽しみ。ただ単に生存率を見るだけでなく、QOLに関しては確実な向上が見られるので、患者にとっては朗報となるはず」。
 そう語る石坂医師の予測は、決して夢物語ではなさそうだ。





がん患者さんからの投稿エッセイ

『さっちゃんのがん物語』
「がんは人生の軌道修正の切り札、
チャンスなのだから・・・」
───佐藤幸代


佐藤幸代さん

四万十川ユースホステルの門(入り口)お客さんと記念写真

第7回目『ステージVの食道ガン〜治療まで
・・・国立がんセンター入院』

ユースホステルの業務引き継ぎの仕事が一段落して、CDセカンドアルバムのレコーディングがちょうど終わった次の日の3月3日、国立がんセンターから手術日と入院の日が決まったという連絡が入りました。
入院が3月7日で手術が3月13日。(とうとう来たか!)翌日、さっそく上京しました。上京してから入院までの2日間で、入院の際必要な物品を揃え、入院中も玄米菜食を続けられる様に家族が協力してくれるというので、その段取りをしました。最後に、髪も短く切ってさっぱりしました。これで準備OKです。


☆2006年3月7日、入院の日

 国立がんセンターに着いて、入院の受付をすると、私が入院する病棟、6階B棟ナースステーションへと案内されました。この病棟は、肺がん患者が圧倒的に多く、次いで食道癌でした。個室、二人部屋、四人部屋とあり、個室は差額ベッド代がかかりますが、二人部屋と四人部屋のベッド代は無料です。
ただし二人部屋は、手術前後や重篤な患者優先となっています。ベッドの位置も、窓側と通路側は処置がしやすいとか病院側の都合が優先で患者が選ぶことはできません。
患者の状態がすぐにわかるようにするためなのか、病室のドアは個室もすべてオープンとなっていました。 ベッドごとにカーテンで仕切られてはいますが、声や音は筒抜けです。ほとんどの患者さんは、カーテンを閉めてプライベートを保っていました。

同室の先輩昌子さんと

三重野Dr

西村Dr

西澤Dr

担当の看護師なずなさん
☆入院初日から素敵なご縁

 私の病室は、2人部屋でした。隣の人が、私と同じ食道がんで、60代くらいの気さくな女性でした。2週間前に手術をしたばかりというのに、すっかり元気そうで、いろいろとアドバイスをしてくれたうえに、手術の傷跡まで見せてくれました。
傷跡は、喉の部分が鎖骨に沿って弓形に15~6cm、お腹がみぞおちから臍まで17~8cm、そして右の背中からアンダーバストにかけて20cm位くっきりとメスの痕がありました。
手術のすぐ後は、やはり痛みはあったそうですが、麻酔のDrが常に側にいてくれて、痛いといえば、痛み止めの薬を入れてくれたそうです。


☆担当医が4人も・・・

 私を担当してくれる主治医は、西村Dr、大幸Dr、西澤Dr、三重野Dr。なんと4人もいました。手術の執刀医は、外科外来で面識のある大幸Drです。(スゴイ!たくさんのスタッフが一丸となって私の治療に携わってくれるのだ!)
 隣の先輩の話を聴いた後、荷物の整理をしていると、それから間もなく担当医4名のうち2名があいさつに来て励ましてくれました。
「私たちと一緒に頑張りましょう!」(三重野Dr)
「さあ、いよいよ始まる。頑張ろう!
 その後、IVH(中心静脈栄養)の管を右鎖骨下に挿入する処置をされて、点滴のスタンドをゴロゴロ引きずりながら手術前の検査を済ませ、やっと病室に帰ると、ユースホステルのリピーターのお客さんが、私のブログを読んで入院初日から1人、また1人と、お見舞いに駆けつけてくれました。


☆声帯温存できるか?確率は5:5か6:4

 翌日の午前中、執刀医の大幸Drから手術についての説明があり、母と一緒に聴きました。最終的な検査も踏まえて、私の場合、食道がんのなかでも極めて難しい大手術になりそうだと言うのです。
がんが広範囲で大きいうえに、頸部のうえの喉頭に近い場所にあるので、声帯を含む喉頭をも全部摘出することになるかも知れません。CTで見る限りでは、今のところ、ぎり
ぎりで、声帯温存が可能ではありますが、実際には、手術をして開いて見ないと何とも言えないのだと言われました。
喉頭も全摘となると、血管を繋ぐ顕微鏡下の手術となるため、合併症のリスクが高くなるだけでなく、呼吸のための人工的な穴が喉に空けられることになります。そうなると、鼻と口で息を吸ったり吐いたりできなくなるので、当然、臭覚もなくなります。香りを楽しむこともできない、話ができない・・・最悪です。


説明の後で、母と担当看護師と3人で、喉頭全摘後、気管開口部のケアを映したビデ
オを観ました。気管開口部(喉に空けた人工的な穴)を、自ら綿花で消毒しているビデオのなかの老人の姿や表情はあまりにも痛々しく目に焼き付いて、何とも言えない気持ちになりました。
側で見ていた母も看護師さんも、私にかける言葉を失い、大きな溜息をもらしていました。 そんな二人に向かって、私はニッコリ笑って「大丈夫ですよ!」と元気に応えて見せました。
執刀医の大幸Drは、ビデオを観た後で、最終的な手術の承諾を本人の私に委ねました。
「もし喉にも癌が広がっていた場合、声帯は残して残りのがんは、放射線治療にするということはできないのでしょうか?」
私の質問に対して、大幸Drは私の目を見てはっきりと言いました。
「外科的には、がんが浸潤していれば全部取ります。切る以上は残すようなことはしません。声帯が残せる確率は、五分五分か6:4です」
容赦ない言葉ですが、真実です。大幸Drは次の手術の時間が迫っているにもかかわらず、私に最後の選択と決心をする時間をしっかり与えてくれました。
私が返事をするまでの間、真剣に目を逸らさずに聴こうとする姿勢を示してくれました。このときの誠実さと思いやりが、とてもありがたく感じられ、「このDrなら任せて大丈夫!」と確信できました。 
「わかりました。命が大事ですから、悪い所は全部取ってください」(そうなったらなったで、そのときに考えよう。今は、そうならないと信じて手術に臨むだけだ!)
確率は5:5か6:4。神さま、どうか声帯が残せます様に・・・。(つづく)


☆☆☆四万十川ユースホステルから(の呼びかけ)☆☆☆

四万十川YH 「毎日が再誕生」大作戦!

「ここでお過ごしいただくと、心も身体も癒されて、出逢い・感動・新発見毎日、毎瞬、再誕生―そんな癒しのお宿を目指す四万十川ユースホステルです!」・・・をメインコンセプトに、施設は大きくならなくても、毎日の再生にスタッフ一同で取り組んでいます。
そして、私たちは、お客さまに満足していただけけるよう、こだわりと誇りを持って毎日の仕事に励んでいます。
http://www.gallery.ne.jp/~yh40010/を、ご欄ください。

■四万十川ユースホステルへようこそ!
http://www.gallery.ne.jp/~yh40010/canueh.html

■佐藤幸代さんのブログURL
http://shimantoyh.seesaa.net/
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