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月刊がん もっといい日Web版

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『週刊がん もっといい日』編集部(株式会社日本医療情報出版)
TEL.03-5688-7816
FAX.03-5688-7803




週刊がん もっといい日
2008年Vol.92
1月18日更新


Vol.92号の目次 『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道からのメッセージ

@治療最前線
光の力でがんの病巣を選択的に攻撃する
PDT(光線力学的療法)の実力
取材協力:獨協医科大学病院(栃木県下都賀郡)消化器内視鏡センター長、医療情報センター長 中村哲也教授

Aここにこの人
「大事なのは旬の食材を偏りなく食べること。
新鮮な食材からは栄養だけでなく、生命力までいただいています」
2か所のクリニックで、がんやアトピーなどを患う人たちに栄養指導にあたる沖 五月(おき・さつき)さん


B連載
『がん患者さんの口腔ケア〜がん患者さん自身が注意すべき口腔内管理のポイント』
上津江歯科医院院長 渡辺欣哉
その3 『化学療法や放射線療法の実施中と実施後に生じる口腔合併症への対応』


CBOOK紹介

D連載
がん患者さんからの投稿エッセイ
『さっちゃんのがん物語』
「がんは人生の軌道修正の切り札、チャンスなのだから・・・」───佐藤幸代
第10回『夜中の病棟・ホスピタリティに満ちた看護』

08年1月11日更新内容 全記事はこちら

2008年度も続く、がん闘病中のコーチと野球少年たちとの交流

 プロ野球は、2月1日にキャンプがスタートしますが、少年野球もただいま、地区の公式試合が開幕する4月6日に向けてトレーニング中です。本欄で紹介しています、前立腺がんを患い、今もなお通院中のコーチが所属するチームも、毎週土曜と日曜日に、寒いなか、ランニングと腕立て伏せ等々、5年生と6年生、合わせて20名の小学生たちが、基礎練習に参加しています。
「監督、筋肉痛になっちゃった」「もうこれ以上走れない」「腕が痛い」「足が痛い」と、小さな選手達は、練習の合間に指導者に話にきます。つい先週の日曜日は、日本列島がとてつもない寒気におおわれて、しかも強い風が吹き荒れるグランドでの練習でした。
「おはよう」―前立腺がんと闘病中のコーチも顔をだし、選手とともに汗を流しましたが、さすがに凍りつくような寒さに、口からでた言葉は、「今日の練習は、いつもより早く終わろうよ」でした。
 使い捨てカイロをユニフォームに貼り付け、ポケットにもしのばせるなど、重装備で選手たちを指導したがん闘病中のコーチ。練習終了後、頑張った選手たちの笑顔に、「今、あるのは選手達のおかげ・・・」そうつぶやいたのでした。
 さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように・・・。

『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道

☆☆☆「週刊がん もっといい日」VOL.92☆☆☆


中村哲也教授
治療最前線

光の力でがんの病巣を選択的に攻撃する
PDT(光線力学的療法)の実力


取材協力:獨協医科大学病院(栃木県下都賀郡)消化器内視鏡センター長、医療情報センター長 中村哲也教授

内視鏡手術や放射線治療の発達など、がん治療も「切らずに治す」「患者の侵襲を最小限にとどめる」というアプローチへのニーズが日増しに高まっている。そんななか、特殊な薬剤を注射し、それががん組織に到達するのを待ってそこにレーザー(光)を当てることで光化学反応をおこさせ、それによってがんを死滅させるという治療法に注目が集まっている。PDT(photodynamic therapy:光線力学的療法)とよばれるこの治療法、今からすでに10以上年も前に健康保険が適用されたものだが、病院側に求められる初期投資費用の高さから思うような普及が見られないでいた。しかし、その治療成績の高さや患者の肉体的、また経済的負担の小ささからここに来て見直され始めている。安全で、かつ確実性の高いPDTについて、日本における光学医療の第一人者のひとりである獨協医科大学の中村哲也教授に取材した。


■安全で、かつ確実性の高いPDTについて

 まずは、PDTの概要から紹介しよう。使われるのはエキシマダイレーザーというレーザー装置と「フォトフリン」という腫瘍親和性光感受性物質。フォトフリンをがん患者に注射すると体内の各所を巡るが、なかでもがん組織の部分には特に集中する特性を持っている。これはフォトフリンに含まれるポルフィリンという物質ががん組織の主にミトコンドリアのなかに多く取り込まれることによるもの。
この状態で患部に波長が630nm(ナノメーター)の赤い色をしたレーザーを照射すると、ポルフィリンが存在するか所だけが選択的に光化学反応を起こす。一重光酸素という一種の活性酸素が発生し、ミトコンドリアが破壊され、細胞の壊死やアポトーシス(細胞の自殺)を誘発することになるのだ。
 フォトフリンは通常投与から48〜72時間後に腫瘍と他の臓器の薬剤濃度差がピークとなる。通常は正常臓器に取り込まれたフォトフリンが先に代謝が進み、腫瘍の薬剤はあとから減っていく。そのため、この濃度差が最も大きい24時間を狙ってレーザーを照射することで、最も効果的な治療が可能となるのだ。


■具体的な治療スケジュールについて

 具体的な治療スケジュールだが、入院したら(獨協医大病院では火曜日に入院することが多い)専用の病室でまずフォトフリンを注射し、同時に暗幕で部屋の光量を落とす。これはフォトフリンによる患部以外の光化学反応を避けるためで、詳細は後述する。
入院3日目の木曜日(フォトフリン投与から48時間後)に、第一回目のレーザー照射を行う。一回目の照射が終了した時点では、患部が浮腫状になるものの大きな変化はない。
 翌金曜日の昼から(フォトフリン投与から72時間以内)、第二回目のレーザー照射。これは表面だけではなく、深部の組織を対象としたもので、一回目の照射で壊死した部分を?したあとの照射となる。
そして、ちょうど一週間後、つまり入院から10日後に潰瘍の治り具合を確認して、問題がなければ4日後(入院から2週間後)に退院となる。
 その後、患者は退院の1か月後に外来を受診するが、その間は日中の外出は避け、直射日光への暴露を防ぐ必要がある。
 すでに触れたとおり、フォトフリンは一度投与すると全身を回って主としてがん組織に取り込まれるが、その一部は皮膚にも残る。治療に使われるレーザーは、波長が630nm(ナノメーター)の赤い光だが、これと同じ波長の光は太陽光にも含まれる。
そのため、フォトフリンの残っている皮膚に太陽光が当たると反応を起こして日焼けしてしまう。フォトフリン投与後に、暗幕で部屋の光量を落とすのはそのためだ。
「わかりやすい例えをすると、真夏の強い日差しの下に、日焼け止めを塗らずに丸一日放り出されたような、強烈な日焼け状態に陥ることになります」(中村教授)。
 フォトフリン投与から5日程度は、豆電球程度の明るさの部屋、その後退院するまでは蛍光灯下で生活し、退院後1カ月程度までは日中の外出を避けなければならない。


■適応は、早期の食道、胃、肺、それに子宮(頚部)のがん

 現在、この治療法が適応となっているのはいずれも早期の食道、胃、肺、それに子宮(頚部)のがん。子宮頚がんは、外部からのレーザー照射だが、食道と胃は消化器内視鏡、肺も気管支内視鏡を用いての照射となる。照射時間は病変の大きさによって異なるが、胃の場合1平方センチメートルあたりにつき60ジュールが目標。
現在、使われるエキシマダイレーザーの出力(4ミリジュール×40ワット=160ミリワット)では、500ジュールを目標とした場合、30分程度の照射時間となる。その間、患者は鎮静剤により、意識はあるが落ち着いた状態で照射終わるのを待つことになるが、「一緒にモニターを見ている人もいて、がん治療としてはきわめて侵襲度の小さい治療法といえるでしょう」と中村教授は話す。
 この治療の現状での問題点は、コストに尽きる。1996年に健康保険適用となったが、1台4000万円近いレーザー機器の設備投資や、病院に光量制限ができる病室が必要となるなど、受け入れ側の設備投資負担が大きい治療法ということも、普及抑制に関係しているようだ。加えてフォトフリン自体も、1バイアルが18万円と高額で、一回の治療に2バイアルを必要とするため、それだけで36万円の費用がかかる。
このように、医療経営的な問題が大きい治療法であることは否めないが、しかし治療成績は非常にいい。残念ながら現状では、進行がんは保険適用外となるが、「保険適用以前に行った進行がんに対する治療では、非常に好成績を残している」(中村教授)というから、なんとももったいない話だ。
 現在、この治療の対象となるのは、食道および胃については早期がんで粘膜切除術が不可能なケース、または粘膜切除術で取り切れなかったケース。こうしたことから、現在、この治療を臨床導入しているのは、獨協医大病院以外では浜松医大、県西部浜松医療センター、大阪府立成人病センター、群馬大学医学部附属病院、筑波大学附属病院、国立がんセンター東病院など、一部の大規模病院に限られているのが実情だ。
 それでも健康保険が適用されているので、患者側の負担は意外に小さい。「患者の中には暗い部屋での生活も苦にならない人がいて、『この程度の出費で済むなら、たまには受けるのもいいね』なんて冗談をいう人もいるほど・・・」と中村教授は笑う。
 考えられる合併症は、すでに触れた皮膚症状のほかに一過性の肝機能障害など。また大量にレーザーを照射した場合、一時的に貧血や蛋白の減少が見られることもあるが、このいずれの合併症も、時間の経過で自然に軽快していく。
 2006年に、ヨーロッパ消化器内視鏡学会で作成されたカプセル内視鏡のガイドラインにおける将来展望では、カプセル内視鏡にレーザーを発信させる仕組みを導入することで、がん治療に役立てる――という記述がある。日本でも中村教授らの地道な努力により、カプセル内視鏡は普及を遂げつつある。今後、PDTがより実用的な形で普及される可能性は大きいといえよう。





沖 五月(おき・さつき)さん
ここにこの人

「大事なのは旬の食材を偏りなく食べること。
新鮮な食材からは栄養だけでなく、生命力までいただいています」

2か所のクリニックで、がんやアトピーなどを患う人たちに栄養指導にあたる沖 五月(おき・さつき)さん


<プロフィール>
1984年、東京家政大学栄養学科卒業。都内老人ホームにて管理栄養士として勤務。ライフサイエンス研究所にて栄養療法を学び、アメリカの先進栄養学を推進。東洋医学と西洋医学の両面からアプローチする統合医療ビレッジで栄養指導を行うかたわら、講演会、雑誌などでも活躍中。管理栄養士

13年前に医師だった父親をがんで亡くした管理栄養士の沖五月さんは、父親の病気が統合医療に関心を抱く大きなきっかけとなりました。それからというもの、当時、ほとんど関心をもたれていなかったサプリメントの普及に携わるなど、健康を維持するため栄養や食事の重要性を訴え続けてきました。現在も沖さんは、都内で統合医療や代替医療を扱うクリニックで、がん患者さんを中心に栄養指導をされています。


弱っているときこそ
本当に体が必要とするものを食べる


「がんを患う父をみて、人は本能的に、体が必要としているものを食べようとするんだなって実感したんです」
 13年前、沖さんは、父親の肝臓と胃にがんが見つかったときは、すでに末期で治療はおろか、食事も満足にできる状態ではありませんでした。
「それでも、近所の無農薬野菜を買ってきて調理すると、不思議とそれからまず手をつけるんですね。それに胃を全摘したにもかかわらず、手術後にピーナツを食べたいと言ってきた。もしかしたら、ピーナツに入っているミネラルを、体が求めているのかなと思って本を読むと、がんになるとマグネシウムや亜鉛、セレンといった微量ミネラルが不足がちになるということを知ったんです。改めて、体と栄養は密接に関係しているんだと思いました」
 それからというもの、父親が「食べたい」「飲みたい」と欲するものがあれば、あちこち駆け回り、食材を集めることに沖さんは奔走しました。


父親ががんで亡くなったとき
「もっと代替療法を知っていれば・・・」と後悔


「結果的に父は亡くなりましたが、そのとき後悔したことは、代替療法や統合医療と呼ばれるものをもっと父に教えてあげられればよかったということです。当時、健康食品を含むがんの代替療法に関しては、情報がほとんどありませんでした。知っていれば、父も治療法をもっと選ぶことができたのにって…」
 父親のがんが大きなきっかけとなり、統合医療に強く関心をもつようになった沖さん。もともと管理栄養士として栄養の知識があったのもあり、当時、アメリカでビタミンやミネラルの権威とされたジョナサンライト博士の先進栄養療法を日本に普及に尽力していた出版社に就職し、沖さんはそこでサプリメントの普及に努めたのでした。
「当時、サプリメントは一般家庭ではまったく知られていない頃でしたので、広めていくのは大変でした。それでも勉強の過程で、いろんなセミナーを受けるうちに、サプリメントを用いた栄養療法で著名な佐藤務医師にお会いするなど、貴重な出会いがありました。先生も、当時は異端児扱いでしたけど・・・」
 サプリメントの普及に努めること10年以上。現在、沖さんは、その間に培ったノウハウを活かし、都内にある統合医療ビレッジなど2か所のクリニックで、がんやアトピーなどを患う方に栄養指導を実践しています。


昭和30年代の食事を思い出し
食生活に取り入れてほしい


 ここで、沖さんが行う栄養指導について、一部ご紹介しましょう。
「まず、がんの患者さんにも健康な人にも共通して言えることが、旬の食材を偏りなく食べることです。新鮮なキュウリをポキンと折ると、その生命力でくっつこうとするんですよ。旬の食材には、それだけのエネルギーがある。私たちは食べ物から栄養だけをもらっているのではなく、生命力までもらっているんですね。そのパワーを得るには、旬の新鮮な食材を摂ることです」
ほかにも、腸内細菌の善玉菌を優勢にするため、味噌、しょうゆ、みりんなどの発酵食品、なかでも長期熟成によりしっかり発酵しているものを摂ったほうがいいそうです。
「肉類については、動物性の食品からしか摂れない栄養素もあるため、決して体に害になるものではなく、一回量を60〜80gに抑えればそれほど消化にも時間がかることもありません」
そのほか、ホルモンのバランスが関係する乳がんや子宮がんについては、ホルモンの感受性を検査し、陽性となった場合には肉や乳製品を摂らないようにする、喉や食道、胃などの消化器系のがんであれば、辛いもの、熱いもの、冷たいものなどの刺激物を避けるようにするなど、がんの部位や個々の状態によって、個別的に栄養指導をするそうです。
 最後に、普段の食生活に取り入れたいポイントについて語っていただきました。
「患者さんによく言うのは、“昭和30年ぐらいの食事を思いだしてください”ということです。昭和30年代は、日本国民に長寿をもたらした食生活をしていた最後の年代。当時は鳥のもも肉が、ご馳走だったり、ステーキは何か月に1回で、お刺身も特別な行事のときしか食卓に並びませんでした。その当時の食生活を思いだしていただければ、なんとなく食生活に反映できるのではないでしょうか。もちろん、あまりストイックになりすぎず、食べる楽しみも残しながら、普段の食生活に取り入れてみてください」



連載

『がん患者さんの口腔ケア〜がん患者さん自身が
注意すべき口腔内管理のポイント』

上津江歯科医院院長 渡辺欣哉

その3 『化学療法や放射線療法の実施中と実施後に生じる口腔合併症への対応』

日常の口腔ケア

がん治療の実施中と実施後には、歯の衛生状態を良好に保つことで、虫歯、口内炎、感染症などの合併症を減らすことができます。そのためには、食事の後に口腔内を清潔にすることが重要です。化学療法や放射線療法の実施中は、以下の指針に従って日常的な口腔ケアを行います。


<歯磨き>
放射線療法と化学療法では、共通の口腔副作用が生じることがありますが、具体的には以下のようなものがあります。

●1日に2、3回、それぞれ2〜3分ずつ、やわらかい毛の歯ブラシで歯と歯ぐきを磨く。
●必要であれば、15〜30秒ごとに歯ブラシをお湯ですすぎ、毛をやわらかくする。
●発泡歯ブラシを使う必要がある場合は、可能であれば抗菌作用のあるリンスを併用する。
●使用後は歯ブラシを空気乾燥させる。
●歯磨き粉は以下の点に注意して選ぶ。
◇香料によって口腔内が刺激されることがあるので、香りの強くない歯磨き粉を使う。
◇歯磨き粉で口の中がヒリヒリするなどの場合は、小さじ1杯の塩を5カップ(約1000cc)の水     
に溶かした食塩水で代用する。
◇フッ素入りの歯磨き粉を使う。

<すすぎ>
●歯磨きのときには3、4回口をすすぐ。
●アルコールを含んだ洗浄剤は避ける。
●以下のようにして塩や重曹から洗浄液を作り、それを用いてすすいでもよい:
◇小さじ1杯の塩を5カップ(約1000cc)の水に溶かす。
◇小さじ1杯の重曹を5/4カップ(8オンス、約250ccに相当)の水に溶かす。
◇小さじ1/2杯の塩と大さじ2杯の重曹を5カップ(約1000cc)の水に溶かす。
◇歯周病がある場合には、1日に2回から4回、抗菌作用のある洗浄液ですすぐ。その場合は1〜2分間かけてすすぐ。
◇ドライマウスがある場合には、食後の歯の清掃としては口をすすぐだけでは不十分な場合もある。場合により歯磨きと歯間掃除が必要となる。

<歯間掃除>
●1日1回、デンタルフロスを用いて歯の間をきれいにする。

<唇のケア>
●唇ケア製品を使用して乾燥とひび割れを予防する。

<口腔粘膜炎>
粘膜炎とは、口腔内の粘膜に起きる炎症のことです。「口腔粘膜炎」と「口内炎」という用語は、しばしば同じような意味で用いられていますが、厳密には、それぞれ別の状態を指す用語です。
●粘膜炎:口腔内の粘膜に起きる炎症。口腔内全体にわたって、赤い火傷のようなただれ、もしくは潰瘍のようなただれとして現れてくるのが通常です。
●口内炎:歯肉や舌、口蓋、口腔底、唇および頬の内部の組織などの口腔内組織に起きる炎症。これには粘膜の感染症も含まれます。
粘膜炎は、放射線療法でも化学療法でも起こりえます。化学療法を受けている患者さんの場合、感染が起きなければ粘膜炎は、通常2〜4週間で自然に治っていきます。
放射線療法に伴う粘膜炎は、治療期間の長さによって異なってきますが、6〜8週間続くのが通常です。以下のような症状が発生してきます。
●痛み
●感染症
●出血(化学療法中の患者さんの場合)・・・放射線療法を受けている患者さんでは、通常、出血のリスクはありません。
●呼吸と食事の困難
『フルオロウラシル』の投与を受けている患者さんでは、氷を30分間、口に含むことが粘膜炎の発生予防に有用となります。大量化学療法と骨髄移植を受けている患者さんでは、粘膜炎の発生や長期化を予防するために、薬物投与が行われる場合があります。

■化学療法や放射線療法の実施中における粘膜炎のケアでは、口腔内を清潔に保つこととその症状を緩和することに重点が置かれます

粘膜炎に対しては、放射線療法が原因の場合でも化学療法が原因の場合でも、おおむね同じような治療法が用いられます。粘膜炎が発生すると、その重症度と患者さんの白血球数を考慮して、適切な治療法を選択します。化学療法、幹細胞移植、放射線療法の実施中に生じた粘膜炎の治療は、以下のような指針に従って行われます。


<口腔洗浄>
●歯と口腔の洗浄を4時間毎と就寝時に、粘膜炎が悪化した場合にはさらに頻繁に行う。
●やわらかい毛の歯ブラシを使う。
●水溶性のゼリー状潤滑剤を使用して口腔内に水分を補給する。
●洗浄液には、刺激の少ないものか滅菌水を使う。頻繁に口をすすぐようにすれば、口腔内の食べかすや細菌が除去され、炎症箇所が硬くなるのが予防され、さらに歯ぐきと口腔粘膜の炎症箇所に水分が供給されて炎症が和らぎます。以下のようにして作った洗浄水を用いれば、酸を中和して、粘稠な唾液を溶かすことができます。
◇小さじ1/2杯の塩と大さじ2杯の重曹を5カップ(約1000cc)の水に溶かす。
●炎症箇所が硬くなってしまった場合には、以下のような洗浄水を用いることができる。
◇同量の過酸化水素と水を混ぜ合わせた溶液、または食塩水(小さじ1杯の塩を5カップ[約1000cc]の水に溶かす)。
この洗浄水は、粘膜炎の治癒を妨げてしまうため、2日以上は使わないようにしてください。

<痛みの緩和>
●痛みに対しては、外用薬の使用を試してみる。歯ぐきや口腔粘膜に薬剤を塗る前には、口のなかをすすいでおきます。細かい食べかすなどを除去するために、食塩水に浸したガーゼで口腔内と歯を軽く拭いておきます。
●外用薬が効かない場合は、鎮痛剤で痛みを緩和できることがあります。ただし化学療法を受けている患者さんでは、出血のリスクがあるため、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID、アスピリン型の鎮痛剤)は使用してはなりません。
●患者さんの痛みに耐える力を高めるために、唐辛子の有効成分であるカプサイシンが使用されることがあります。口腔内の炎症組織にカプサイシンをつけると、カプサイシンによる焼けつくような感覚が消退していくにつれて、粘膜炎の痛みも軽減されていくことがあります。ただしカプサイシンの副作用については、よくわかっていません。

<感染症>
口腔粘膜が損傷を受けたり免疫系の機能が弱まったりすると、感染症が発生しやすくなってきます。口腔粘膜炎が起きると、口腔粘膜が破壊されるために細菌やウイルスが血流に入り込みやすくなってしまいます。
また化学療法によって免疫系の機能が弱まってくると、口腔内の善玉菌でさえ、病院などに存在する病原体と同じように感染症を引き起こすようになってしまいます。
さらに白血球数が減少してくると、感染症が発生しやすくなり、より重症化しやすくなります。そのため、慢性的に白血球数が低くなっている患者さんでは、重篤な感染症を起こすリスクが高くなります。
また頭頸部に対する放射線療法を受けている患者さんでは、ドライマウスの発生がよくみられますが、これも口腔内の感染症リスクを高める要因となっています。しかし化学療法や放射線療法の実施中でも、予防的な歯科治療を行うことで、口腔、歯、歯肉に起こる感染症のリスクを低減することができます。
以下のような種類の感染症が発生します。

<細菌感染症>
大量化学療法を受けている歯周病の患者さんにおける細菌感染症の治療法には、以下のよう
なものがあります。
●過酸化水素を含有する薬用の口腔洗浄液の使用。
●磨きと歯間掃除。
●義歯の装着をできるだけ控える。
放射線療法中に細菌感染症が発生した場合には、抗生物質で治療するのが通常です。

<真菌感染症>
通常口腔内には、体表面や体内にも存在する真菌が何の問題も引き起こすことなく生息してい
ます。しかしこの真菌が増えすぎてくると、問題が発生して治療が必要になってくることがあります。
化学療法の実施中で白血球数が低くなった患者さんには、抗生物質とステロイド薬がしばしば使用されます。しかしこれらの薬物を使用すると、口腔内の細菌バランスを変化してしまう結果、真菌の過剰増殖が起きやすくなってしまいます。真菌感染症は、放射線療法を受けている患者さんでもよくみられます。
真菌感染症の予防のために、薬物が使用されることがあります。口腔内のみに発生している表在性の真菌感染症に対する治療では、口腔洗浄液や、抗真菌薬を含有するトローチなどが用いられます。これらは、義歯(入れ歯)を外し、歯を磨き、口腔を洗浄したうえで使用します。義歯や歯科装具の洗浄と口腔内のすすぎには、抗菌作用のある洗浄液を使用する必要があります。
食道や腸などに発生した深部真菌感染症に対しては、薬物の内服または注射による治療が行われます。

<ウイルス感染症>
化学療法を受けている患者さん、とくに免疫系の機能が低下している患者さんでは、軽度から重度のウイルス感染症のリスクが高くなります。こうした感染症の早期発見と早期治療が、重要になります。ウイルス感染症の予防や治療のために、薬物が使用されることもあります。
ヘルペスウイルスに感染している患者さんが、放射線療法を受けると、この感染症が再発してしまう恐れがあります。

<出血>
化学療法の実施中には、抗がん剤が原因で血液の凝固に問題が生じる結果、出血が起きてくる場合があります。
歯周病にかかっている場合、その箇所で原因もなく出血が起こったり、食事や歯磨き、歯間掃除などの刺激によって出血が起こったりします。
出血は、軽度(小さな赤い斑点が口唇、軟口蓋、口腔底に出現する)の場合もあれば重度の場合もあり、とくに歯と歯ぐきの境界部分や口腔内の潰瘍部分から発生してきます。また血球数が一定値を下回ってくると、歯ぐきから血が染み出てくることがあります。

■入念な観察を行っていけば、血球数が低下している期間にも大半の患者さんが歯磨きと歯間掃除を安全に行えるようになります

定期的な口腔ケアを継続して行っていくことで、出血を悪化させるおそれのある感染症を予防することができます。血球数が低下している患者さんに対しては、さらに出血を抑える方法や口腔内を安全に洗浄する方法について、歯科医師や医師が指導を行っていくことも可能です。
化学療法の実施中に起きた出血の治療法には、以下のようなものがあります。
●血流量を低下させて血液の凝固を促進する医薬品を使用する。
●外用医薬品などを用いて出血部を覆い密封する。
●3%の過酸化水素水と食塩水(小さじ一杯の食塩を5カップ[約1000cc]の水に溶かしたもの)を1:2または1:3の割合で混ぜ合わせた溶液で口をすすぎ、口腔内の傷を清潔に保つ。口腔内のすすぎは、傷口にできた血液の塊を傷つけないように慎重に行う必要があります。

<ドライマウス>
ドライマウス(口腔乾燥)は、唾液腺からの唾液の分泌量が減少することによって発生してきます。
唾液は、食物を味わったり、飲み込んだり、声を出したりするのに必要とされます。唾液はさらに
酸を中和して歯と歯ぐきを浄化することにより感染や虫歯を防ぐという役割も果たしています。化学療法や放射線療法では唾液腺が損傷を受けることがあり、そうなると唾液の分泌量が不足してくることになります。すると口腔内の自浄作用が低下してしまいます。
さらに口腔内の酸が中和されなくなり、歯からミネラル分が失われていきます。これにより、虫歯や歯周病が発生しやすくなってしまいます。ドライマウスの症状には、以下のようなものがあります。
●糸を引くような粘稠な唾液
●喉の渇き
●味の変化、飲み込み方の変化、しゃべり方の変化
●ヒリヒリする痛みや焼けつくような感覚(とくに舌)
●唇や口角の切り傷やひび割れ
●舌の表面に起きる変化。
●義歯(入れ歯)の装着困難
唾液腺は、通常、化学療法が終了すれば正常な状態に戻っていきます。化学療法の実施中に起こるドライマウスは、一時的なものであるのが通常です。唾液腺は多くの場合、化学療法の終了から2〜8週間のうちに回復します。
放射線療法では、治療終了後も唾液腺が完全に回復しない場合があります。唾液の分泌量は、頭頸部の放射線療法の開始後1週間以内に落ち込み、治療の進行に伴ってさらに低下し続けます。
ドライマウスの重症度は、放射線の照射量と照射を受けた腺の数に左右されます。頬の上部の耳の近くにある唾液腺は、他の唾液腺よりも放射線の影響を受けやすくなっています。
唾液腺は、放射線療法終了後の最初の1年間で部分的には回復しますが、とくに唾液腺が放
射線の照射を直接受けた場合などは、完全な回復が望めない場合が多くみられます。
一方で、直接の照射を受けなかった唾液腺が、破壊された唾液腺からの唾液の分泌を補うために活発に働くようになる場合もあります。

■口腔衛生に注意することで、ドライマウスが原因で起こる口内炎や歯周病、虫歯などを予防することができます。
ドライマウスには、以下の指針に従って対応します。
●1日4回以上、口腔と歯の洗浄を行う。
●1日1回、歯間掃除を行う。
●フッ素入りの歯磨き粉を使用する。
●1日1回、就寝時に歯磨き後にフッ素入りジェルを塗布する。
●1日4〜6回、食塩と重曹の溶液(小さじ1/2杯の食塩と小さじ1/2杯の重曹を約5/4カップ[約250cc]の温水に溶かしたもの)で口の中をすすぐ。砂糖を多く含む食べ物や飲み物を控える。少量の水を口に含んで口腔内の乾燥を和らげる。


BOOK紹介
口もとからの美容と健康

 がんに対する、さまざまな治療法が開発されていますが、その一方で、がん治療が原因で、重篤な口内炎などの疾患が口腔内に発症、がん患者さんのQOLを阻害するケースが増えています。では、どのような対策が必要でしょうか。つい最近、がん患者さんの口腔ケアをテーマとしたセミナーが開催され、がん患者さんの治療に伴い、口腔ケア対策が不可欠なことが明らかにされました。
『口もとからの美容と健康〜ごぞんじですか?歯と全身の関係』は、歯科医師として、実際に診療に携わってきたなかで、経験上、患者さんにアドバイスをした内容をまとめた書。
歯科医療は、一般の人たちとの生活の接点が大きい部分です。モノを食べるとき、健康な歯で咀嚼して栄養を摂取しますが、この機能が何らかの原因によって、口腔内に口内炎などの疾患が発生し、食事を十分に摂取することができなくなれば身体の免疫力は、低下します。
 例えば、がん患者さんが、もしこのような事態に遭遇したときには、免疫力の低下で、がん細胞が増殖し、かえって症状が重くなるケースは少なくないそうです。本書は、がん患者さん対象に記されたものではありませんが、歯科医療に対する基礎知識、なぜ歯科医療が重要視されなければならないのか、口内環境の問題点等々、歯科医師の立場から、健康になるための手法を解説。「“病は口から・・・”の意味を知ってほしい」と著者の渡邊欣哉歯科医師は指摘しています。
 もぐら書房刊(096-364-3823)。A4判、本文222ページ、定価998円+税48円




がん患者さんからの投稿エッセイ

『さっちゃんのがん物語』
「がんは人生の軌道修正の切り札、
チャンスなのだから・・・」
───佐藤幸代


佐藤幸代さん

四万十川ユースホステルの門(入り口)お客さんと記念写真

第10回『夜中の病棟・ホスピタリティに満ちた看護』

手術前に集まってくれたYHの仲間達
■手術後の痛みで眠れなかったとき

入院中の夜というのは、眠れない患者にとっては、とても長く感じるものです。術後の患者には、夜ぐっすり眠れる様に睡眠薬が頓服薬として処方されます。
 普段は寝付きの良い私でも、手術後の痛みで眠れなかったときは、さすがに睡眠薬のお世話になりました。錠剤が飲み込めないので、その都度、割って粉にして、ぬるま湯に溶かして飲むのですが、これがまた苦いのです。

 苦労してやっと飲めても、痛みのピーク時には、薬の効果があまり期待できないのです。 『レンドルミン』『マイスリー』『アモバン』などの眠剤も、あまり効きませんでした。 眠れたとしても、せいぜい2〜3時間で目が覚めてしまい、痛みと格闘しながら長い夜を過ごさなければなりません。 
病棟内の夜中は、決して静かではありません。 イビキの合唱は当たり前、レスピレーターか酸素マスクのシューシュー音、時々けたたましく鳴る点滴の警告音、痰取りの吸引音、患者の呻き声・・・・。
 不安と苦しさのためか、夜中に何度もナースコールを押す患者がいます。

ただ「淋しい」「苦しい」と訴える患者に、なす術もなく、できるだけ声をかけて応えている看護師の声・・・。
「うん、うん、苦しいの? 淋しいの? ずっと側にいてあげたいんだけどね、他の患者さんも診ないといけないから、ちょっとだけ行ってきてもいい? いい?」 
 この看護師は、どうやら患者が良いと返事するまでは、ちゃんと側についているようすでした。ようやく他の仕事につけても、しばらくすると、またナースコールを鳴らして看護師を呼んでは、「寂しい」「苦しい」と訴える患者に対して、コールが鳴れば何度でも患者のもとへと向かい、誠実に訴えに応えている看護師の姿勢に、私はとても感動しました。 
従兄弟と従兄弟の子

普通なら、そういう患者は放っておかれても仕方ないところなのに、すごいと思いました。その看護師は、結局、夜が明けて申し送りが済んでも、残ってしまった仕事を片づけていたようでした。
よく見ると、私の術後初の洗髪を担当してくれた看護師でした。髪を洗ってくれる手、ドライヤーをかけてくれる手の動作一つひとつが、とてもていねいだったのが思い出され、この看護師のホスピタリティの意識の高さに感動させられました。 

■手術後14日目(2006年3月27日)

モルヒネ系の強い痛み止めの坐薬は、打ち切られてしまいました。手術創部の痛みは、まだ大分残っていましたが、それからは我慢していかなければなりませんでした。その代わり、吐き気や胸のムカムカが少し軽減しました。朝には、りんごを半分すって裏ごしして飲んでみましたが、吐き気はありませんでした。

 10時近くなると痛み止めが切れて、傷口が痛みだしたので、気分転換に中庭を散歩しました。ジンチョウゲの花の香りや、すみれの花壇の道を、ゆっくり歩きながら痛みを我慢しました。11時から入浴して、ぬるめの湯から少しずつ温度を上げて、ゆっくり浸かって痛みを癒しました。
よし坊(YHのリピーター)

■手術後の痛みで眠れなかったとき

入院中の夜というのは、眠れない患者にとっては、とても長く感じるものです。術後の患者には、夜ぐっすり眠れる様に睡眠薬が頓服薬として処方されます。
 普段は寝付きの良い私でも、手術後の痛みで眠れなかったときは、さすがに睡眠薬のお世話になりました。錠剤が飲み込めないので、その都度、割って粉にして、ぬるま湯に溶かして飲むのですが、これがまた苦いのです。
午後になると、父と母が来てくれて、私がリクエストしたじゃがいもの塩ゆでとそうめんを持ってきてくれたので、そうめんはティーカップに半分、じゃがいもも半分をゆっくり食べてみました。
その日は、初めて食べたいと感じて美味しく食べることができたのでした。ところが、その次の日(手術後15日目)は、まったくダメでした。連日、夜は他の部屋から聞こえるいびきと自分の痛みで、ほとんど寝ていなくて疲れが溜まっていたためでしょうか、好物のじゃがいもとそうめんも、1口食べただけで、心臓がすぐにドキドキして冷や汗をかき、かがみこんでしまう始末でした。主治医の大幸先生から、「麺類は意外と消化が悪いのでまだやめておいてください」と叱られてしまいました。
 退院を、3日後にひかえていました。それなのに、痛みはまだまだ強く、食事も上手く摂れないままの、こんな状態で帰ってしまって大丈夫なんだろうかと、急に不安になってしまいました。
でも、手術待ちでベッドが空くのを待っている、ほかのがん患者達が後を絶たないのだと思うと、そうも言っていられません。私のように、大きな癌だからと考慮してもらっても、やはり1か月は待ったのですから・・・・。

タカシとマサ(YHのリピーター)

にぼQとおきょー(YHのリピーター&友人)

まっちゃん(YHのリピーター)

カドちゃん(YHのリピーター)
■術後の後遺症で再入院?

 面会に来てくれた妹を、エレベーターまで見送ると、ちょうど先輩の昌子さんとその娘さんが私に会いに来てくれました。昌子さんは、私と同じ食道がんで、私が入院したとき、隣のベッドでした。
食道がんの手術では、3週間先輩です。ところが退院して2〜3週間で、再建した食道が狭窄してしまい、水も通らなくなってしまったのだそうです。8Fの病棟に緊急再入院して、拡張術の治療を受けていました。
昌子さん:「もう〜死んじゃうんじゃないかと思ったよ〜治療は苦しいけど必死だったよ〜・・・でもこれで何とか食べられるようになったからヨカッタヨカッタ!」
 明るい笑顔に戻った昌子さんに会えて安心したと同時に、退院してからが大変なのだということがよくわかり、退院後の療養生活に不安が広がってしまいました。
同じ手術をした人の術後経過や体験記録、食事の摂取で障害のあった人、無かった人、どんな工夫をしたか。1か月、2か月・・・1年後など段階別の症例があったら、ずいぶん助かるのにと思いました。


■二人の救世主に乗せられて元気を取り戻す

手術後16日目(2006年3月29日)。退院に備えた、家族同伴の食事指導がありました。食事指導の先生がおっしゃるには、「1口というのは、スプーンではなく耳かき1杯くらいに考えてください」ということでした。また、麺類、海草類、ゴボウなどの繊維の多い野菜も控える様、指示されました。


はた坊・リョウ・邦ちゃん他(YHのリピーター&親戚)
「耳かき1杯が1口!」−そんな少量では、常に食べてなければ、1日に必要なカロリーや水分が摂れないのでは? すっかり食事のことで、気持ちがへこんでしまいました。
 重い足どりで部屋に戻ると、廊下に、にぼQが立っていました。にぼQは、10年前からの四万十川ユースホステルのリピーターです。たまたま過去、私の父親と彼の父親が同じ会社の上司と部下という関係だったこともあって、親しくお付き合いさせてもらっているのです。
因みに、にぼQとは、「煮干しと胡瓜」の意味。一人暮らしの苦学生時代に、煮干しと胡瓜で食を繋いだエピソードから付いた愛称です。

にぼQ「さっちゃん、だいぶ辛そうですね」
部屋に入いると、にぼQは、いきなりグラサン・マスク・変な帽子のあやしい男に変装して見せてくれて、「この格好で、さっちゃんを驚かせるつもりだったんですけど・・・部屋に居なかったから・・・」
「お〜!やっぱりにぼQはバカだった!」
いつもながら、ひょうきんなにぼQの登場で、私はすっかり元気を取り戻して、妖しいにぼQの写真を撮ったりして喜こんでいました。
 そこへ、またまた、いきなり、おきょーが現われて!超ビックリ!!おきょーは、インタープリター養成講座で、一緒に研修を受けた仲間の1人です。へこんでいる場合では、ありません。すっかり二人の救世主に乗せられて元気を取り戻すことができました。
 振り返ると、入院してから今まで、本当にたくさんの人々が私を元気付けに来てくれました。手術後も、従兄弟や伯母等の親戚はもちろん、友人やYHのリピーターや歴代ヘルパー等々。あらためて、たくさんの人々に支えられているのだという感謝と幸せな気持ちで、いっぱいになりました。
    
変装にぼQ(YHのリピーター)

イトケン(YHの歴代ヘルパー)

☆☆☆四万十川ユースホステルから(の呼びかけ)☆☆☆

「高知県野菜健康プロジェクト」に便乗して、四万十川ユースホステルでは、高知の野菜
ソムリエ(TKJ001008佐藤幸代)が作った「ベジフル薬膳」(要予約)を始めました。
今、注目されているのが、「メタボリックシンドローム」。健康のために野菜を1日に350g以上食べることに、国を挙げて取り組んでいます。
高知県でも、高知県の野菜や食文化について学んだ「高知の野菜ソムリエ」が、2007年1月に誕生し、県民1人当たりの野菜摂取量増加に向けた取り組みを行い、「高知県の野菜の消費拡大」及び「県民の健康増進」を推進しています。
「ベジフル薬膳」は、高知産の旬の野菜を中心に、1日350g以上野菜を摂れるように作った野菜中心の健康的なメニューです。この1食で、緑黄色野菜が、なんと約381g摂れます。「玄米菜食薬膳」(要予約)もできます。ぜひお試しください!

http://www.gallery.ne.jp/~yh40010/yakuzen1.htmlを、ご欄ください。

■四万十川ユースホステルへようこそ!
http://www.gallery.ne.jp/~yh40010/canueh.html

■佐藤幸代さんのブログURL
http://shimantoyh.seesaa.net/
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