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〒101-0021
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偕楽ビル新外神田

『週刊がん もっといい日』編集部(株式会社日本医療情報出版)
TEL.03-5688-7816
FAX.03-5688-7803



 


週刊がん もっといい日
2012年Vol.318
11月1日更新


11月11日
がん患者大集会.ここから


Vol.318の目次 『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道からのメッセージ

治療最前線
国内三カ所目の重粒子線治療施設は
大学病院としての高度な医療連携が強味
群馬大学重粒子線医学センター(群馬県前橋市)教授 大野達也医師

クローズ・アップ
現場からの医療改革推進協議会第七回シンポジウム 抄録から(7)「がん]
(2012年10月30日 Mric by 医療ガバナンス学会発行 http://medg.jp)

今週のニュース


『週刊がん もっといい日』のすすめシリーズ
●生きるための緩和ケア最前線
  ◇第1弾:『痛みからの解放』
  ◇第2弾:『“がん治療と積極的疼痛管理”のすすめ』
●ピロリ菌対策シリーズ
  ピロリ菌の早期発見・早期除菌による胃がん予防キャンペーン
●遺伝子療法最前線
  がん遺伝子診断・治療が今なぜ注目されているのか
●未承認抗がん剤問題を追う
  もう治療法がないといわれた再発進行がんの未承認抗がん剤という選択肢
●胃がん闘病中のジャーナリスト・レポート
  がん患者さんのための免疫とがん講座

12年10月25日更新内容 前記事はこちら

がんの予防、治療、再発防止に役立つ
がん情報サイト「週刊がん もっといい日」
毎週木曜日の更新です!

がん情報サイト「週刊がん もっといい日」は、がんの予防、治療、再発防止に役立つ情報を、毎週1回、お届けしております。更新は、毎週金曜日です。

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「第8回がん患者大集会」を運営する
NPO法人がん患者団体支援機構の浜中和子理事長
からのメッセージです

  「週刊がん もっといい日」のトップページで紹介中の「第8回がん患者大集会」を運営するNPO法人がん患者団体支援機構の理事長で同集会の浜中和子実行委員長(浜中皮ふ科クリニック)から、メッセージが編集部に届きました。
  これまでの歩みとともに、大集会開催の意義と必然性が綴られていますので、ご紹介しました。
                      ◇
「がんになっても、治療を続けながらこれまでと変わらず、わが家で生活できる社会を目指して活動を続けましょう」

        NPO法人がん患者団体支援機構 理事長
       第8回がん患者大集会実行委員長 浜中和子

  2005年第1回がん患者大集会が開催され、早8年の歳月が過ぎました。2006年にがん対策基本法が成立し、2007年からがん対策推進基本計画が実施され、5年が経過しました。 
  今年は計画の見直しがあり、新たな基本方針を掲げた第二次基本計画が策定されました。
  がん患者が痛みのない生活が出来るように、私たちは第3回がん患者大集会で「緩和ケアの推進」を要望しました。
  今年、第8回がん患者大集会は、「がんでも自分らしくわが家で過ごすために」 をメインテーマに掲げ開催致します。具体的には、
●がんになっても痛みが無く治療を続けながら、自分らしく我が家で過ごしたいと  いうがん患者の希望がかなえられること。
●家庭環境に左右されることなく、誰もが在宅緩和ケアを受けられるようなシステ  ムを確立すること。
●在宅医療を支える情報を確実に入手できるようにすること。
●がん患者の在宅治療を支えられるようながん保険の見直し。

 など、在宅緩和ケアの推進に向けて、様々な問題点を、がん患者・家族と、医療、 介護、福祉に携わる方々、さらにがん医療に関心のある方々に広く参加していただき、講演、シンポジウムを通して、討議したいと存じます。
  がんになっても、治療を続けながらこれまでと変わらず、わが家で生活できる社会を目指して、活動を続けましょう。
                   ◇
 浜中理事長の言葉をかみしめて、日々の生活をお過ごしください。
 なお、『週刊がん  もっといい日』が夕刊フジの「がんへの備え」欄に掲載されたことは、すでに報告しましたが、取材・執筆されている新井 貴記者は引き続き、がんに罹患後、経済面で苦労された患者さんの事例を紹介(10月月29日付所載)しています。11月5日付には、その2回目が掲載されます。皆さま、ご一読ください。
 
  さて今週もまた、皆さまにとって「もっといい日」でありますように・・・。
 
『週刊がん もっといい日』編集部 山本武道

「生存率20%以下のがんから奇跡の生還」を果たした
ランス・アームストロングさん(自転車レースの最高峰、
ツールド・フランスで前人未到の7連覇)から、
がんと闘う皆さまへのメッセージです

↑クリックしますと全文掲載されます。

世界各国の乳がんを患った女性たちに向けた
テニスプレーヤーのアンドレ・アガシ選手の母親、
ベティ・アガシさんのメッセージ

↑クリックしますと全文掲載されます。

3年前に腎臓がんを克服したプロレスラーの
小橋建太選手からのメッセージ

↑クリックしますと全文掲載されます。

「いつの日か、あなたが孤独で行き先を見失った時には
春の穏やかな暖かい日向の風となって・・・
さわやかな幸せの風を送ります」
最後の力を振り絞って書かれた一通の
あるがん患者さんの手紙「お別れのことば」

↑クリックしますと全文掲載されます。

「もっといい日」図書室からのお願い!
がんの治療法(手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法、補完・代替療法など),食事療法、闘病記等々、がんに関する推せん書籍を、ご紹介ください。

皆さまが、最近読まれた書籍で、患者さんや家族の方々に、ぜひ読んでいただきたい書籍を、「もっといい日」図書室まで、下記の要領でお知らせください。

<お知らせいただく項目>

(1) 書籍名(2)著者と筆者の所属先及び連絡先(住所、電話番号)(3)発行出版社(住所、電話番号、メールがあればアドレス)(4)価格(5)簡単な紹介文(400字以内)(6)あなたさまの氏名、住所、連絡先(仮名も可)

送付先E-mail:yamamoto-iihi@gekkan-gan.co.jp


がん関連書籍を紹介した『もっといい日 図書室』をご利用ください

がんに関する書籍が、相次いで出版社から刊行されていますが、「うっかりして買い忘れた」「知人から聞いた」「確か新聞や雑誌で紹介されていた」等々、入手できなかったというケースは少なくありません。
 そこで『週刊がん もっといい日』編集部では、がん関連書籍の発行先、著者の連絡先がわかる、『もっといい日 図書室』を開設いたしました。
 リストには、書籍名、発行元(出版社名・連絡先)、著者(著者の専門部位・所属先・連絡先)を掲載しておりますが、ただし著者の所属先及び連絡先が変更になる場合もありますので、ご了承ください。今後、がん関連の書籍リストは、随時、追加していきます。
『もっといい日 図書室』の閲覧は、トップページ上部の「もっといい日 図書室」をクリックしてください。



           
     ☆☆☆「週刊がん もっといい日」VOL.318☆☆☆


               治療最前線

国内三カ所目の重粒子線治療施設は
大学病院としての高度な医療連携が強味
群馬大学重粒子線医学センター(群馬県前橋市)教授 大野達也医師


  千葉の放射線医学総合研究所、兵庫県立粒子線医療センターに続く国内3カ所目の重粒子線治療施設としてオープンした群馬大学重粒子線医学センター(GHMC)。同センターの指揮を執るのは、同大OBで、放医研でも研鑽を積んだ放射線科医、大野達也医師だ。他の2施設と異なり、大学病院と同じ敷地内に立つ同センターは、他科との連携の強さが最大の強味。その特性を生かした高度な集学的医療を実践する同センターの取り組みについて大野医師に話を聞いた。


。                      
                   大野達也医師

1967年千葉県千葉市生まれ。93年群馬大学医学部を卒 業後、同大医学部放射線科入局。栃木県や埼玉県のがんセンター、放射線路線医学総合研究所等に勤務後2007年より群馬大学准教授11年より現職。医学博士。


建設コスト、敷地面積共に従来の三分の一
今後の「普及モデル」としての期待も――


  前橋駅から車で10分。緑豊かな群馬大学医学部の敷地の西側に建つ、ひときわ目を引く近代的建造物がある。2010年に完成したGHMCだ。
「国内で三番目に完成した施設ということで、様々な面でスリム化ができました。総工費と敷地面積は共に千葉の放医研の三分の一という省エネ設計。それでいて高機能化を実現しており、今後続くであろう他の重粒子線治療施設の普及モデルとなるはずです」と大野医師。
 小欄の読者には言わずもがなだが、重粒子線治療とは加速器を通して高速化した炭素イオン線を、集中してがんに照射する放射線治療の一種。一定の深度を超えて浸透することがないという特性を生かし、コリメータやボーラス呼ばれる装置でビーム形状をほぼ狙ったがんに限定して照射し、周囲の臓器への影響は最小限に抑えるという、“夢のがん治療装置”だ。
  炭素線よりも質量の軽い陽子線を用いた陽子線(粒子線)治療施設は国内に7カ所と増えているが、群大があえて重粒子線にこだわった背景を大野医師は「難しさも以上に魅力があるのが重粒子線治療。治療の期間短縮など、社会的なメリットがあるという期待があるし、それを実証していくのが我々の役目」と語る。

大学病院との連携強化で
“プラスα”のあるがん治療を


  GHMCの最大の特色は、大学病院の附属施設――という点。従来の施設では、重粒子線治療以外の治療を行う場合、別の病院に患者が出向かなければならなかったが、ここでは群大病院内の連携により、その煩わしさが大幅に軽減される。「同じ大学、同じ病院」という関係から、医師同士の連携も強力だ。
「重粒子線治療を考えて相談に来た患者さんに外科手術を勧めるケースもあれば、その反対もある。高血圧や糖尿病など、がん以外の合併症を持つ患者さんは、その治療も大学病院で受けることができて、患者さんにとって安心感があります。これまで、重粒子線治療を受けていた最中に脳内出血が見つかり、脳神経外科の迅速な対応で後遺症なく乗り越えたケースもあります」(大野医師)


         群馬大学重粒子線医学センター
         群馬県前橋市昭和町三丁目39-22
                電話027-220-7111
        http://heavy-ion.showa.gunma-u.ac.jp/

  メリットはそうした複合的な疾患だけでない。がん治療に関しても、重粒子線以外の外科、内科などが複合的に関わる「集学的治療」を行うことで、より高度ながん治療が実現する。“大学内直結”ならではの特性を最大限に生かした“プラスα”のある重粒子線治療が実現する。
  そんなGHMCで大野医師が目指すのは、重粒子線治療の適用拡大に向けた取り組みだ。放医研で重粒子線治療に取り組んできた経験から、従来では踏み込むことのできなかった部位のがんにも、将来的には取り組んでいきたいと抱負を語る。
「現在対象としているのは、前立腺、頭頸部、肺、肝臓、骨盤部、直腸の再発がんなどですが、いずれは局所進行肺がんなど従来の重粒子線治療では適用外だったがんにも焦点を当てていきたいと考えています。そのためにも、まずは確実に実績を積み重ね、念入りに準備していきたい。県内や近隣都市の医療機関には重粒子線治療の情報が浸透しつつあり、適用に収まる患者さんの紹介が増えています」

国際化を視野に入れた医療展開
患者本位の“真剣さ”で勝負


  現在、GHMCでの症例は年間300人のペース。多くは群馬県内を中心に、栃木、新潟、長野など、北関東と甲信越エリアからの患者が大半を占める。しかし、同センターでは近い将来これを倍の600人までは増やしていく予定で、患者のエリア拡大はもちろん、国際化も視野に入れて展開を強めていく構えだ。
「これまで、がんにかかったことで人生観を変える患者さんを多く見てきました。それまで自分のことを考えるゆとりのなかった人が、がんという病気になったことをきっかけにして自分の人生を見つめ直し、生き甲斐を見出すケースも少なくない。重粒子線治療は、痛くも痒くもないがん治療――という“夢の治療”のごとくスポットライトが当たりがちですが、起こりうる副作用や再発のリスクもきちんと説明して患者さんが納得のいく治療が受けられるように、そして治療後に生き甲斐のある生活を取り戻せるようにして行きたいですね」
  群馬大学の目指す取り組みは、重粒子線治療だけでなく、広くがん治療の方向性を左右すると言っても過言ではない。国内外の医療者と患者の大きな期待が、その双肩にかかっている。
 


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クローズ・アップ

現場からの医療改革推進協議会第七回シンポジウム 抄録から(7)「がん」

(2012年10月30日 Mric by 医療ガバナンス学会発行 http://medg.jp

<セッション7:11月11日(日)12時30分〜14時>
*このシンポジウムの聴講をご希望の場合は事前申し込みが必要です。
■発表者:吉野ゆりえ/森田達也/松井彰彦/宮野 悟
■会 場:東京大学医科学研究所 大講堂

希少がん「肉腫(サルコーマ)」と闘いながらの診療改善活動と現在の問題:吉野ゆりえ

  私は世界的に「忘れられたがん」と呼ばれる希少がん「肉腫(サルコーマ)」であるとがん告知を受け、「5年生存率7%」といわれる中、7年間で9度に及ぶ再発転移手術を克服してきました。
4年前、自分自身が肉腫患者であることをテレビや拙著で公表。啓発活動を続ける中、日本には一つも存在しない「サルコーマセンター」(肉腫専門診断治療施設)を日本に設立しようと、日本に「サルコーマセンターを設立する会」を発足しました。当会は、患者・患者家族・医療者・サポーターが同じ目的を持って協働する会です。
  発足1周年には、肉腫啓発マンガパンフレット『肉腫ってなぁに?』を自費制作、全国の患者さんに配布。米国のサルコーマセンターも視察しました。当会の働きかけをきっかけとして、国立がん研究センター中央病院内に日本初の「肉腫診療グループ」が誕生、「サルコーマカンファレンス」、患者向けの「肉腫ホットライン」も設置されました。そして先日、がん研有明病院内に「サルコーマセンター」が開設されるに至りました。
  肉腫は、腫瘍マーカーも存在せず、深部であるために画像診断・希少であるために病理診断が難しく、有効な薬や治療法もほとんどない状況です。その上,,血液転移のため再発転移が多く、身体的・精神的・経済的負担が大きい疾病と言えます。
  故に、高額療養費制度を利用しても医療費が嵩み、薬を減らしたり治療を中断やあきらめざるをえない患者も少なくありません。また、医療関係者側の都合で薬や治療に制限が存在する場合もあります。可能性があるならば患者が納得した上で治療を受けられるような、患者が希望を持ち続けられるような、医療体制・経済体制を切望してなりません。
  この度、東京大学経済学部の松井彰彦教授をはじめとして、全盲ろう者で東大先端研の福島智教授や、ろう者でジェトロ・アジア経済研究所の森壮也主任研究員などと一緒に、「社会的障害の経済理論・実証研究」に私が長期療養者の当事者として関わらせていただく機会を得ました。当事者・医療者・経済学者がコラボして、上記のような問題を検討していければと願っています。
 
地域緩和ケアプログラムの介入試験OPTIM-studyから得られた教訓〜大事なことは  そこにある:森田達也
 
  OPTIM-studyは、わが国で初めて行われた緩和ケアの地域介入研究であり、国際的にももっとも大規模なものである。OPTIM-studyの特徴は、アウトカムの変化を取得したのみならず、そのプロセスの評価が可能なように「comple x interventionに対するmixed-method study」として行われたことである。
  地域緩和ケアプログラムを行った結果、自宅死亡率が全国平均に比較して有意に増加し、患者の希望に一致したもので家族の介護負担も増えなかった。患者の緩和ケアの質評価、遺族の緩和ケアの質評価も改善した。
  医師・看護師の困難感、特に、地域連携に関する困難感の改善が最も大きかった。プロセス研究の結果からは、変化をもたらしたものは、新しい施設の設置などではなく、地域にすでにあったリソースが多職種協働の結果有効に使用されたOPTIMizeされた)ことであった。
「顔の見える関係」の概念がどうして地域連携や患者アウトカムの改善につながるかの概念的枠組みが構築された。同じ結果は国際的に行われている地域緩和ケアプログラムでも結論されている(例えば、イギリスで行われているGold Standard Framework)。地域緩和ケアの普及というとなにか特別なことをする枠組みを設定しがちであるが、本当に重要なことは、すでに「そこにある」ことを示したい。
Morita T, et al. A region-based palliative care intervention trial using the mixed-method approach: Japan OPTIM study. BMC Palliat Care. 2012;11:2

「未来はとっくにはじまっている*」―ヒトゲノム解読から10年後:宮野 悟

  生物のDNA情報を読み取る装置は一般にシークエンサーとよばれ、A, T, C, Gの文字で綴られるDNA情報(ヒトの場合30億文字の情報)をコンピュータで読めるように取り出すことをシークエンスとよんでいる。
  半導体チップでDNAを読む革新的なシークエンサーの実用化により、2013年には誰もが自分の全DNA情報を10万円で丸ごと手にいれられることが確実になった。さらに、1万円ゲノムを実現するナノポア半導体シークエンサー技術も実用化されている。
  これまで主に生物や病気の「研究」のために行っていたシークエンスに対し、がんや患者さんの全DNA情報をシークエンスし、臨床的に翻訳・解釈し、治療として「患者さんに戻す」臨床シークエンスの時代が始まった。医療のビッグデータが誕生する。
  米国NIHは, 2011年6月29日〜 2012年5月3-4日、“ Genomic Medicine” の会議を3回開催(http://www.genome.gov/27548693)、その内容をYouTubeも含め広く公開している。
  そこでは、このシークエンス技術の急速な発展に応じて、DNA情報に基づく個別化医療をすすめる研究者、検査の提供側、医療保険会社、クラウド会社などが出席し、国を挙げて取り組んでいる様子が見える。
  ヒトゲノム解読から10年、「日本は夢物語」にいるなか「米国では明日の問題」となっていた。2009-2011年、米国ウイスコンシン医科大学において世界で初めての全遺伝子解析に基づく治療が行われた。それはGenomic Medicine IIで報告されている。
  そして、その感動的なレポート記事“One In A Billion” に2011年Pulitzer賞が与えられた。米国NIH所長フランシス・コリンズ博士は、2012年予算要求演説の中でこの治療によって元気になったNick Volker君(6歳)のストーリーを引用し結論を締めくくっている。
  その後、2011年12月6日に米国NIHはDNAシークエンスに基づく医療応用研究に4年間で約400億円を投じる発表している。隣国のカナダにおいても、2012年2月2日、Ontario Institute for Cancer Researchは、主ながんのゲノム異常カタログという国際がんゲノムコンソーシアムの成果に基づき、がんの臨床シークエンスによる個別化医療の研究開始を発表している。
  そして、2012年6月20日には、トロントの子供病院SickKidsは、半導体シークエンサーを導入し、将来的には、1万人/年の規模で全ゲノム臨床シークエンスをすることを発表している。  東京大学医科学研究所も、スーパーコンピュータをフルに活用した全DNAシークエンスに基づくがんの医療研究を消化器がんと血液腫瘍について行う準備を進めている。
*フランシス・S・コリンズ著(矢野真千子訳)「遺伝子医療革命」の第1章のタイトル

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今週のニュース

あけぼの会鳥取県支部が11月3日、
「乳がんをのりこえて よりよく生きるために」テーマに20周年記念講演会

 あけぼの会鳥取県支部では11月3日、米子市内で「乳がんをのりこえて よりよく生きるために」テーマに20周年記念講演会を開催します。
 当日は、あけぼの会会長 ワット隆子参の基調講演「誇り高く 美しく」とパネルディスカッションが行われます。後援は鳥取県・米子市。参加費500円。乳がん患者さんが優先で、一般、医療従事者の参加も可能。定員100名。申込み・照会先は、あけぼの会鳥取県支部(友森一美支部長/E-mail:rieo@aurora.ocn.ne.jp)。詳細は以下の通り。
■開催日時:11月3日(土)13時〜16時(開場12時30分) 
■会  場:ふれあいの里4階中会議室 
■テーマ:「乳がんをのりこえて よりよく生きるために」
■プログラム
◇ 開会挨拶:総合司会・伊藤芳穂(鳥取県支部会員)/ 友森一美(あけぼの会鳥取県支部支部長)/鈴木喜雅(あけぼの会鳥取県支部顧問医)
◇基調講演:「誇り高く 美しく」ワット隆子(あけぼの会会長)      
◇歌:井嶋豊子ほか(あけぼの会鳥取県支部会員)
◇パネルディスカッション(司会:友森・若林)/ 鈴木喜雅(米子医療センター胸部・血管外科部長・鳥取県支部顧問)/ 村田陽子(松江赤十字病院乳腺外科部長)/ 横川千歳(鳥取支部会員)/河口真琴(鳥取支部会員)
■定 員:100名(乳がん患者優先/一般の方/医療従事者の参加も可)
■主 催:あけぼの会鳥取県支部 
■後 援:鳥取県・米子市
■申込み・照会先:あけぼの会鳥取県支部(友森一美支部長)E-mail:rieo@aurora.ocn.ne.jp

米ファイザーのALK陽性肺がん治療薬「ザーコリ」が
条件付きでEUでの販売承認を取得

 米ファイザーは、欧州委員会からALK陽性肺がん治療薬「ザーコリ」(一般名:クリゾチニブ)を条件付きで欧州連合(EU)での販売承認を取得しました。
 適応症は「成人を対象とした既治療の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性進行NSCLC」。ALK陽性肺がんは、日本の研究者らにより発見・報告されており、これを適応とする「ザーコリ」は、昨年3月に日米同時申請し、日本では今年3月末に承認を受け、すでに約500名の患者の治療に使用されています。
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2012/2012_10_26.html

テラ社、樹状細胞ワクチン療法を先進医療として実施する医療機関に
契約先の信州大学医学部附属病院が承認される

 
テラ社(本社:東京都千代田区)は、契約医療機関である信州大学医学部附属病院が、樹状細胞ワクチン療法(樹状細胞及び腫瘍抗原ペプチドを用いたがんワクチン療法)を先進医療として実施する医療機関に承認されたことを公表しました。
  同社は、2008年に国立大学法人信州大学と共同研究契約を締結し、樹状細胞ワクチン療法の技術・ノウハウを提供してきました。信州大学医学部附属病院は、この技術・ノウハウ提供に基づき、樹状細胞ワクチン療法に関する臨床研究を実施してきましたが、このほど先進医療として乳がん、肺がん、膵臓がん、胃がん及び大腸がんを対象とした樹状細胞ワクチン療法を実施する施設に承認されました。  
  樹状細胞ワクチン療法は、本来、血液中に数少ない樹状細胞(体内に侵入した異物を攻撃する役割を持つリンパ球に対して攻撃指令を与える司令塔のような細胞)を体外で大量に培養し、患者のがん組織や人工的に作製したがんの目印である物質(がん抗原)の特徴を認識させて体内に戻すことで、樹状細胞からリンパ球にがんの特徴を伝達し、そのリンパ球にがん細胞のみを狙って攻撃させる新しいがん免疫療法。
  テラ社が技術・ノウハウを提供する契約医療機関は、2012年9月末現在、信州大学をはじめ全国23か所。今後も同社は、「当社の技術・ノウハウを活かした治療の普及を進め、また、契約医療機関等における先進医療への申請を支援することにより、より多くのがん患者のみなさまに貢献してまいります」(テラ社)。
http://www.tella.jp/release/2012/article_20121030_485.html

がん患者の代替医療利用者は44.6%
厚労省が第4回統合医療あり方検討会
        
 
厚生労働省は10月5日、第4回「『統合医療』のあり方に関する検討会」を開催し、統合医療に関する安全性・有効性などの評価方法や情報発信のあり方、利用状況などについて議論しました。
 委員で独立行政法人国立健康・栄養研究所の梅垣敬三氏は、国が機能性表示を認めていない健康食品で発生している健康被害について触れ、「専門家と消費者との間に認識のズレがある。消費者に『健康食品』の実態が正しく認識されていないのではないか」と語り、さらに
「根本的な問題は食生活の乱れや運動不足などの生活習慣と、不確かな食品成分に関する健康情報にある」と指摘。科学的な情報を基とした「健康食品の安全性・有効性情報データベース」の必要性を示しました。
  別の委員からは、「消費者は難しい情報が羅列されたデータベースよりも、メーカー側の示す分かりやすい情報に頼ることの方が圧倒的に多い」という指摘もあり、今後も食品成分に関する情報発信には課題が残っています。
  統合医療に関する利用状況については、早稲田大学先端科学・健康医療融合研究機構の大野 智医師が、「がん医療現場における補完代替医療の現状」を報告。日本のがん患者における補完代替医療利用者は44・6%(3100人中)で、1か月あたりに要する費用は平均して57000円。利用者は多いものの、「効果を実感している人は少ない」という調査結果が明らかにされました。

AHCCが子宮頸がんモデルに効果
米国がん統合医療学会で公表

  第9回米国統合医療学会(10月8日〜10日)がニューメキシコ州で行われ、AHCC(活性化糖類関連化合物、※アミノアップ化学の開発による健康食品素材)を用いた研究結果が公表されました。
  この研究は、テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター婦人腫瘍学教室のJ・A・スミス准教授らのチームによって行われ、低用量抗がん剤(シスプラチン、10mg/kg/6週間/静脈投与)とAHCC(50mg/kg/6週間/経口投与)を用いた療法が、ヒト子宮頸がん異種移植モデルに対して併用した場合、腫瘍増殖予防及び抑制効果も確認できました。
  今後も同研究チームによる研究が進められていく予定です。

麹菌発酵大豆にがん細胞抑制効果
ニチモウバイオティックスが確認

  ニチモウバイオティックスは、麹菌発酵大豆が乳がんおよび前立腺がんの細胞に対して増殖抑制の効果があることを確認した事を公表しました。
  エタノールで抽出した生大豆胚芽および発酵大豆胚芽を、ホルモン感受性とホルモン非感受性の乳がん細胞および前立腺がん細胞に投与し、24穴プレートで72時間培養。生大豆胚芽と発酵大豆胚芽抽出物によるがん細胞増殖の比較試験を行ったもの。
  その結果、発酵大豆胚芽の抽出物が、ホルモンとホルモン非感受性の乳がん細胞および前立腺がん細胞の増殖を用量依存的に有意に抑制したことが明らかとなりました。
  大豆胚芽を麹菌で発酵させることで、菌代謝産物や大豆分解物がその機能性や付加価値を高め、がん予防に有効に作用することが示唆されました。
  同社は、これまでにも麹菌発酵大豆やイソフラボンに特化した研究と開発を行っています。

「現代病は現代の誤った食事が原因だ」
世界の栄養政策を一変させ統合医療に道筋
『マクガバンレポート』を生んだジョージ・マクガバン氏死去
 
 
米国が辿ってきた食生活は間違いだった」ー世界の栄養政策を一変させ統合医療に道筋をつけた『マクガバンレポート』を世に出したジョージ・マクガバン氏が、10月21日にサウスダコタのホスピスで90年の人生に幕を下ろしました。
 上院議員時代に「現代病は現代の誤った食事が原因だ」と指摘、病気を予防するためのダイエタリーゴール(食事目標)を打ち出す一方、現代医療に栄養学を取り入れ、今日の統合医療時代をもたらすきっかけづくりに奔走したマクガバン氏の軌跡が、11月1日付の健康産業総合紙「ヘルスライフビジネス」に掲載されましたので、紹介しましょう。
 詳細は、MX-5110FN_20121031_195331.pdf   をクリックして参照ください。

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                   治療最前線
         病院と開業医が濃密に連携する「尾道方式」で
         がん患者に高品質の在宅医療を提供する――

         片山医院(広島県尾道市)院長 片山 壽医師

高齢社会の進展や医療提供体制の変化などを背景に、在宅医療の重要性が増している。しかし、言うは易く行うは難し――で、知識と経験の不足するスタッフに当たってしまうと、快適さを求めて選んだ療養環境が、反対に患者やその家族にとってストレスの巣窟になってしまうこともある。そんな中、病院と開業医が高度に連携を取ることで、高品質の在宅医療を実現しているのが広島県尾道市だ。「尾道方式」とよばれるこのシステムを考案し、全国に先駆けて定着させたのが、同市医師会の前会長で、市内で「片山医院」を運営する片山壽医師。全国の在宅医療関係者が目標に据えるそのシステムと、そこで繰り広げられるがんの在宅医療の実際を取材した。



 
  片山 壽医師


プロフィール

1949年広島県尾道市生まれ。東京医科大学を卒業後同大第三内科入局。済生会川口総合病院勤務を経て、84年より現職。尾道市医師会前会長。現在岡山大学医学部大学院臨床教授、尾道市医師会地域医療システム研究所所長を兼務。医学博士。


                 
前医と後医が切れ目なく連携する
「顔の見える紹介」を徹底実践

 人口約14万5000人。現在尾道市には、三つの大型基幹病院と、約100カ所の開業医が存在し、これらが有機的に結び付くことで、全国的に見ても非常に優れた医療連携のシステムが機能している。「尾道方式」とよばれるその連携方式について、片山医師は次のように説明する。
「病院での治療から自宅や小規模多機能型居宅介護などでの療養に移行する際に、形式的に引き継ぐのではなく、その患者に関わるすべての医療と介護のスタッフが情報を共有化し、全力で在宅医療と介護に当たっていけるための仕組みづくりを考えて行った末に出来上がっていったのが、この尾道方式です」
  通常の医療連携では、かかりつけ医から後方支援病院へ、また後方支援病院からかかりつけの開業医へ――と担当が代わる時は、それぞれ前医が後医に宛てて紹介状を書く。患者はその紹介状を持って次の医療機関を訊ね、後医は紹介状に書かれた情報からその患者の治療方針を立てていくのが基本だ。
  しかし、書面の情報だけで患者のすべてがわかるものではない。前医と後医が顔見知りなら電話やメールでの確認もできるが、そこまで強い関係でもなければ、後医はそこから改めて目の前の患者の情報を収集し、今後の方針を考えていくことになる。それは医師にとってもそうだが、何より患者にとってのストレスになる。尾道方式はこのストレスを解消し、「切れ目のない医療・介護連携」の実現を目指して構築された仕組みなのだ。

関係する全医療スタッフが一堂に会することで
患者と家族の治療に対する意識を高める――


  医療連携は全国で行われているが、尾道は何が違うのか――。それは患者が紹介状を持って次の医師を訊ねていくのではなく、それまでかかっていた医療機関とこれからかかる医療機関の、その患者に関係する全てのスタッフ(医師だけでなくあらゆるパラメディカルを含む)が顔を合わせ、合同のカンファレンスを開催して、情報の共有化を行うのだ。
  しかも、このカンファレンスの特徴は、医療従事者だけでなく患者本人やその家族も同席するという点。それにより自分の病状を正確に把握できるだけでなく、自分のためにこれだけ多くのスタッフが真剣に向き合っている――ということを知ることで、その後の治療への意識を高めることに少なからぬ効果を発揮するのだ。
「患者さん本人もそうですが、特に在宅に戻られる場合はご家族の介護力を引き出す上でも役立っています」と片山医師。しかし、カンファレンスのたびに、その患者の関係スタッフが一堂に会するとは、何とも贅沢な話だが、それもある取り決めを遵守することで可能になっているという。その取決めとは「15分ルール」だ。一人の患者のカンファレンスは15分で終わらせる。そのためには出席するスタッフがあらかじめ資料を精読し、伝えるべきことをまとめておく必要がある。予習なくしてこのカンファレンスは成り立たない。結果としてスタッフの意識を高めることにもつながって、多職種への教育的効果があるのだ。


多岐にわたる疼痛管理技術で柔軟に対応
タイミングを逸しない医療判断が不可欠


 尾道方式が最も効果を発揮するのが、病院から在宅へ――という流れ。特に在宅での緩和ケアを望む時に、そのメリットは最大限に高まる。岡山大学医学部で緩和医療学を教えている片山医師にとって、ここは一番こだわりの強いところだ。
「病院での緩和薬剤の確認やレスキューの頻度を確認することで精度の高い疼痛管理が可能になる。だからこそ患者さんに『痛みは確実に取り去るのでお任せください!』と言い切ることができるんです」
 片山医師は、在宅における緩和ケアを上手に進めていく上でのコツもあるという。
「認知症の有無によって服薬管理の方法は違ってくるので、ご家族のサポート力を引き出すことはきわめて重要。また、抗がん剤の副作用で重症口内炎ができている場合などは、無理して経口薬にこだわるのではなく、パッチ剤などを効果的に使っていくことも大切です。痛みの微妙な変化を見逃すことなく、その時々で薬剤や服用回数の変更、また医療用麻薬だけでなく、鎮痛補助薬など多岐にわたる薬剤を柔軟に取り入れることで、患者の快適性は高まります。こうしたアプローチの変更は、早すぎても遅すぎてもうまく行かない。タイミングを誤らない医療判断が求められることになり、そのためにも前医(病院)での服薬状況やそれに対する反応を、在宅医療を担当する開業医は詳細に知っている必要があるのです」
「よってたかって」とは、本来イジメなどのネガティブな行為に対して使われる表現だが、ここ尾道では、あらゆる医療従事者が「よってたかって」患者の医療環境向上に向けた取り組みを強めている。日本中がうらやむ医療提供体制が機能する裏には、患者には見えない所での、医療スタッフ一人ひとりの努力があることを忘れてはならない。


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                  がん患者さん投稿原稿
                   『生と死のはざまで』
              島根がんケアサロン支援塾代表 納賀良一
                    最終章 その5


15)痛みを知り、その痛みから解放されるには


  患者にとって痛みは避けて通れない道である。でも、痛みについて患者も医師も看護師もあまり真剣に考えていない感じである。患者は痛い痛いと言っていても、医師は「しょうがないよ、少しは我慢しなさい」と言っているような感じがしてならない。
  痛みについて調べてみると、意外に単純にしか痛みを考えていないことに気がついた。痛みは痛みだけを見るのではなく、痛みに関係ないような事柄も総合的に見て判断しなければならないことが思い当たる。つまり、以下のようなことが考えられるのではないだろうか。
 
 ・眠気・吐き気・お通じ・しびれ・麻痺・睡眠・痒み・味覚・嗅覚

  これらを総合して痛みを判断することが必要ではないだろうか。しかし現在は、あまりにも単純にしか「痛み」を評価していない。では患者として、どうしたらよいのだろうか。
  痛みは非常に複雑なもの。患者自身も医師に対して、看護師に対して正確に「痛み」を伝えねばならないが出来ていない。医療現場と患者が、もっと勉強しなければいつまでも「痛み」の解決はできない。ある患者は医師に対して、痛みを「漫画的に図式」で伝えたことがあると聞いた。これも一つの方法だろう。
  このような工夫が積み重なって、「疼痛管理」は出来てゆくのだろう。緩和ケア、在宅医療を目指す地元地域にとって、痛みを分析していかに在宅で安心して暮らすことができるかが、これからの社会だろう。

16)残された時間をいかに使うか


  がんになって思うことは、時間がいかに大切かと。余命を宣告されたわけではないが、自分ではその気でいる自分がいる。余命は自然と自分の身に押しかかってくる。しかし、がんから学んだこともたくさんある。
  時間の大切さもその一つだ。残された時間をいかに有効に使うかはその人の自由だ。残りの時間を逆算して、短い時間をいかに有効に使うかが勝負だ。その貴重な時間の少しを、他人のために使ってみよう。すると、また「新しい考え」の時間を持つことができる。
  発想を変えてみると新しい発見をする。たとえば、医療とまったく関係がない会議や講演会に参加してみよう。すると、頭のサイクルは違う回転をする。そこから医療の対策、政策が見えてくる。これは不思議だ。
  一方方向から、物事を考えていると思い付かないことが、視点を変えることにより大きな変化をする。このような行動ができれば、それを応用しよう。なにごとでも活用できそうだ。

17)心の重さを消去するには


  がんと宣告されたら、本人はどんな思いでその思いを受け取るだろう。「なんで私が」は誰でも思うことだ。そこから、心に鉛が重石となって襲ってくる。真に重い。そのままでは、いつまでたっても心は晴れない。
  では、どうしたらよいのだろう。これには個人差がある。じっと我慢することも出来る。でも、これは大変。ウツになるのは請け合いだ。引っ込み思案では、何も解決しない。そこで、思い切って人と触れ合う場に出てみよう。いろいろな講演会がある。医療関係、健康関係、時事関係、教育関係など、たくさんある。
  なんでもよい。とにかく、ひと前に出てみることだ。そこから世間が見えてくる。出るにはひとつ条件がある。講演会の最後に質疑応答がある。そこで質問してみてほしい。質問しようと思えば、最初から熱心に話を聞く。だから寝むくなんてありえない。何かテーマはないかとそれは意気込みが違う.
  だから、また自分の実になってくる。一石二鳥なのだ。たった、そんなことから人間は変わることもある。わたしも今は、そのような気持ちで講演会に参加している。いやなことも楽しく感じてくる。有難いものだ。

18)亡くなってから1週間が過ぎて・・・

  保険会社への提出資料、市役所への家族等変更届、病院へ診断書依頼など、いろいろと煩雑な手続きがほぼ終了して、明日、大阪へレンタカーで出発する。葬儀のため。姉妹の待つ大阪へ。2〜3日前から、朝、うぐいすの凄くきれいな鳴き声が聞こえてくる。妻が呼んでいるような感じだ。「しっかりしているか。私は心配いらないからねと、空から見ているよ」そんな感じのする鳴き声だ。毎日、毎日。その鳴き声で目が覚めたのかもしれない
  ふと、妻のことが脳裏をよぎることがある。昨晩、娘が妻の洗濯物を畳んでいた時、妻を思い出し泣いていた。これはつらい。病院などで身に着けていたものだか、なおさらだ。そのうえ、娘が買ったものだから、なお辛い。でも、これが現実なんだ。

19)患者と家族との生前の打ち合わせ

  先日、がんサロンでのメンバーと話をしていた際、ふと感じたことがあった。私も妻を亡くして、どこに何が入っているかまったく分からない。これは困った。家族は知っておかなければいけない大事なこと。しかし、患者の前では誠に聞きにくい。
  そこで、元気なうちに話が十分出来るときに、そんな話をしておくことだ。そのためには、これらは患者から家族に伝えるべきだ。必要品の棚卸をして置き、一覧表にしておくべきだ。
マニュアル化こそが、将来、残された者たちを安心させられることだ。
  これは患者本人でしか出来ないことであり、患者が主導権を持って進めなければ纏まらない事なのだ。残してしまう家族のため、必ず 患者本人が責任を持って進めてほしい。

20)がんになりたくない。なってほしくない。そのためには?

  サロンを開設していて思うのは、患者の皆さんの医療に対する意識の薄さに驚かされる。
先生にお任せもいいが、知ってお任せするのと知らないでお任せするのとは意味が違う。
「お任せという選択」をしたのならば、あとで文句を言わないこと。お任せという選択をしたのを忘れて、あとで結果が悪くて文句を言っている患者がいる。それはおかしいことなのに。
  知って任せるのと、知らないで任せるのとは大きな違いがある。患者さんの多くは、自分の病気を理解していない。診療所で治療していて、つい手遅れになる患者が多い。家族に医療知識があれば、もっと長生きできただろうに。
  いのちを粗末にすることはなかろう。そのためには医療知識を積み上げることが肝要である。知識は、どこで積み上げるか? 書籍、ネット、雑誌、図書館など、たくさんある。
  あとはどれだけ、その気になって学ぶかであろう。(終わり)
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